「リフォームしなくちゃね」そんな話は、以前からご夫婦の間で何度も出ていたそうです。
長く暮らしてきた住まいには、床の傷みや窓の結露など、少しずつ気になるところが増えていました。いつかはきれいにしたい。でも、どこに頼めばいいのか調べるのも大変だし、もちろん費用もかかります。
そんなご夫婦の背中を押したのが、息子さん夫婦から届いたうれしい知らせでした。お孫さんが生まれることになったのです。「やっぱり、赤ちゃんがきっかけですよね」来年の春には、この家にも遊びに来てくれるかもしれない。それなら、ずっと気になっていた家のことを今やろう。長い間「いつか」だったリフォームが、少しずつ動き始めました。
お隣の家を見て、「うちもできるかも」
もうひとつのきっかけは、同じ間取りのお隣のお宅でした。ひと足先にリフォームされた室内を見せてもらい、「こんなふうにできるんだ」と感じたM様。
同じ間取りでも、壁の取り方や空間の使い方を変えることで、家の印象はずいぶん変わります。お隣の家をヒントにしながら、ご夫婦に合った住まいづくりが始まりました。

リフォーム会社3社をまわって見えてきたこと
せっかくリフォームするのだから、後悔はしたくない。
そんな思いからリフォーム会社探しを始めたのは、ご主人でした。いくつかの会社を調べ、その中から3社に絞り、ご夫婦で実際に足を運びました。
同じ希望を伝えていても、提案の仕方も、金額も、話したときの印象もそれぞれ。
住みながらのリフォームについて相談すると、工事中の大変さやストレスなど、リスクについての説明が中心となる会社もあり、「本当に住みながらできるの?!」と不安を感じることもあったそうです。

HOMEPLUSでは、女性ならではの生活目線と、設計士としての専門的な目線、その両方から、住みながらでもできるだけ負担なく進められる方法を一緒に考えていきました。
全部を新しくするのではなく、必要なところにきちんと手を入れること。やりたいことと予算のバランスを見ながら、「ここは変える」「ここは今あるものを活かす」と、一つひとつ整理し、今回手を入れる場所を決めていきました。
きれいにしたかった、一番の場所
特に気になっていたのが、長年の暮らしで傷みが目立っていた床でした。すべて剥がして張り直すのではなく、今回は既存の床を生かし、その上から施工できる薄い床材を採用。工事や費用の負担を抑えながら、木の風合いを感じる明るい空間へと変わりました。残せるものは残しながら、必要なところをきれいにする。今回のリフォームを象徴する選択のひとつです。
壁を取って、つながる空間へ
今回、部屋の印象を大きく変えたのが、空間を仕切っていた壁を取り払ったことでした。「ここをつなげられたら」というM様の希望から、構造を確認しながら壁を取り、できるだけひと続きに感じられる空間へ。
壁がなくなったことで視線が奥まで抜け、以前よりも広がりを感じられるようになりました。床や壁の色も揃えたことで、もともと分かれていた空間が自然につながっています。
【BEFORE】

↓
【AFTER】
「せっかくだから」を、少しだけ我慢する
リフォームを始めると、「ここも」「あそこも」と気になる場所が増えていきます。でも今回は、キッチンには手を付けませんでした。「ここは、キッチンをやるときに」全部を一度に完成させなくてもいい。今必要なところを整えて、残ったところはまたその時に。そんな考え方も、長く暮らしてきた家だからこそのリフォームです。
【BEFORE】

↓
【AFTER】
押入れから、今の暮らしに合う収納へ
以前の押入れも、今の暮らしに合わせて見直しました。隣の部屋側から使っていた収納との間にあった壁を取り、片側からまとめて使える収納へ。途中、ご主人から反対側からも開けられるようにする案が出ましたが、梁があるため難しいことが分かりました。
完成してみると、奥様も「これで正解だったんだ」と納得。家のつくりに合わせながら、使いやすい形を探していきました。
【BEFORE】

↓
【AFTER】
白でつないだ、ふたつの部屋
壁は白いクロスで揃え、照明も新しく。床や壁がひと続きになったことで、部屋全体が明るく、すっきりとした印象になりました。一方で、以前から好きだった色や家具、絵はそのままに。
新しくするものと、これからも残したいもの。その両方が自然になじむ空間になっています。



長年気になっていた、窓の結露も
もうひとつ、長年悩んでいたのが窓の結露でした。今回は補助金も利用し、内窓を設置。見た目をきれいにするだけでなく、これからの暮らしを少しでも快適にすることも、今回のリフォームで大切にしたことのひとつです。
住みながらのリフォーム
M様ご夫婦は、仮住まいをせずに工事を行いました。一番大変だったのは、工事前の荷物の移動と片付け。それでも工事が始まってしまえば、「思っていたほど苦痛ではなかった」そうです。
工事する場所や期間にもよりますが、暮らし方に合わせて、住みながらリフォームするという選択肢もあります。
家は完成。でも、暮らしはこれから
工事は終わりましたが、お部屋はまだ少しだけ「完成途中」。これからソファが届き、カーテンを選び、少しずつM様ご夫婦らしい部屋になっていきます。

そして来年の春には、このリフォームを始めるきっかけになったお孫さんも遊びに来てくれる予定です。床をきれいにして、壁を取り、収納を使いやすくして、長年気になっていた窓も整えました。すべてを一度に新しくするのではなく、今の暮らしに必要なところから少しずつ。


家族が増えたり、年齢を重ねたり、暮らし方が変わったり。
家もその時々の自分たちに合わせて、少しずつ整えていけばいい。すべてを新しくしなくても、今あるものを大切にしながら、これからの暮らしに合う家へ。
新しくなったこの部屋で、これからまた、新しい家族の時間が始まります。
その時間が、心地よく、長く続いていきますように。






